不動産市場

不動産屋に行く前に!

不動産屋と言うとどんな印象がありますか?「儲かってそう」とか「営業がしつこい」なんて事思われているかもしれませんね。バブルの頃には「地上げ」とか「土地ころがし」なんていうちょっとブラックっぽいイメージがあったかもしれませんが、あの頃は世の中全体が加熱しすぎていたという面もあります。不動産の価格が上がり続ける中で、「今日買わないと明日はもっと高くなってますよ!」という常套句が嘘ではなく真顔で言えた時代でしたから、買うかどうか迷う間もなく、即決してしまうような気分が漂っていました。不動産全体の取引も活発だったのです。ところが、バブルがはじけ、土地神話(土地の価格は下がらない)が崩れると、不動産の取引もその姿を変えていったのです。

経済の先行きが不安なら当然消費は冷えこみます。まして不動産と言う高額な買い物を簡単に決断できるはずもありません。対象を絞り込み、本当に満足できる買い物かどうかじっくり考える人が増えました。購入へ至る姿勢が慎重になったのです。

売り手の心理も冷え込みました。不動産価格が下がり始めると、「今売るのは損なのでは?」という心理が働きます。景気は悪くなっても、いずれまた良くなるだろうという気持ちでいた人が多かったはずです。とりあえず、景気が良くなるまでは売るのをやめようという気分が満ちてくれば、市場に出る物件も少なくなります。そうして、買い手・売り手それぞれの思惑が消極的なスパイラルとなって不動産市場を停滞させました。

不動産の販売方法も変わりました。以前ならお金をかけ大量にチラシを撒いて人を集めていたところ、徐々にその効果が低下していくのです。そう、インターネットの普及が大きかったのです。インターネットなら人と直接関わりを持たず、自宅で気軽に物件が探せます。まして今ならスマフォで移動中でも物件を探せちゃいます。大変便利なのですから急速に普及したのもうなずけます。

また、初期においてインターネットはコストをさほどかけずに広告できるという、中小企業にとっては夢のような媒体だったのです。インターネットに注目する先駆者たちによってここに「インターネット不動産」が誕生します。

電話で問い合わせをすれば、早速営業をかけられるかもしれません。店頭に足を運べば、さらに強烈な営業をかけられるかもしれません。それを考えれば、インターネットはあくまで自分のペースでじっくり物件を探す事ができ、探す方としては願ったりかなったりです。

わかりにくい不動産用語があればネットで調べればいいわけです。一つのサイトで物件が見つからなければ、他のサイトを覗けばいいわけです。そうして情報を見比べていくうちに、気になる物件が出てきて、ようやくここでアクションを起こす事になります。いきなり不動産業者と接触するのとここが大きく違いますよね。

恐らく初めて不動産の取引をするわけです。不動産の相場もわからず、物件の良し悪しもわからぬうちにあれよあれよと契約にまで一気にもっていかれてはたまりません。少なくとも、自分で集められるだけの物件情報を集め、相場もなんとなくわかっていないと、後で後悔するかもしれません。

事前にメールでやりとりなどをして、相手の人となりを観察するのも大事です。問い合わせに対してどう対応するのか、質問にきちんと答えてくれるのか、文面から色々と伝わってくるでしょう。そうして、自分との相性を考慮して、この人なら・・・と思える営業あるいは会社だと思えた時に、直に接触すればいいのです。また、多くの不動産業者がブログやコラム、SNSを通じて日常業務から地域の事、趣味の話など様々発信しています。それらを目で追ってみれば、パソコンの向こう側にある各不動産会社の顔がなんとなく想像できるのではないでしょうか。

これから不動産取引をしようとお考えの方が、不動産との幸せな出会いを果たせる事を心より願いこの記事を書かせて頂く事に致します。

かつての不動産屋

かつての不動産屋と言うと「いけいけどんどん」みたいなノリがあった事は確かです。不動産の価格が上がり続けるというのは売る側にとって大変売りやすい状況でありました。何故なら「今」買うのが本当にお得だったからです。明日にも価格が上がるというのは言い過ぎのきらいはありますが、そうは言っても二週間、三週間経てば本当に上がってしまうかもしれないなら、お客さん側にも損得勘定が生まれます。時間が経てばよりお買得になるどころか、時間がたつほどより高くなる状況を思い浮かべて下さい。

ちょっと古くなりますが

「いつ買うか、今でしょ」となるではありませんか。

価格が上がり続けるという事は、自分が買った不動産が何年後、何十年後にはもっと高く売れるかもしれないという事でもありました。つまり当時の不動産は「投機」の対象にもなり得た訳です。不動産は持っていれば損はしない、そう誰もが信じて不動産に夢中になったのです。まるで熱病にでもかかったかのように。そんな時代だから、不動産業界は強気でした。そこに身を置く営業マンは自信に満ち溢れ、勢いがあったのです。

広告も強気でした。ばんばんお金をかけても人は集まり、それ以上のリターンがある。大きくかけて、大きく儲けるという具合です。まぁ、これは不動産業界だけに限った事ではなく、一言で言えばお金が回っていたという事です。

そうした世相を反映してか、当時は強引な営業手法も見られました。「客がサインするまで帰さない」みたいな感じで言わば缶詰状態にするのです。帰りたいけど帰してくれない。とうとう根負けしてサインしてしまう。今じゃ考えられないですよね。

不動産業者からお客さんへの連絡方法も凄かったですね。夜帰宅したころを見計らって電話をかけるなんて当たり前。夜、突然自宅を訪れたりする「夜訪」というのも公然と行われていたのです。今でも会社の仕事帰りに資料をお届けするくらいの事は致します。でも当時のそれは、夜押しかけて、なんとかして買わせると言った類の訪問でしたので、される方もたまたったもんじゃんなかったでしょうね。

バブル崩壊の前夜まで続いた狂乱にも似た熱狂は今は昔。その後ガラガラと崩れ出す日本経済と共に不動産屋の在り方が変わっていったのです。

今の不動産屋

今も昔もテレビCMを流すような大手不動産業者と地場の中小不動産業者それぞれが異なるスタイルで営業している事には変わりありません。ただし、その勢力図は大きく変わりました。結論から言えば、大手が売り上げを伸ばし、地場の不動産屋はその数を減らしていきました。これも時代の流れと言ってしまえばそれまでなのですが、どうしてそうなったのかを考えつつ、今の不動産屋の姿、いえ、あるべき姿についても考えてみたいと思います。

地場の不動産屋が強かった時代

今の不動産屋はかつてのように決して派手ではありません。かつてのような強引さも息をひそめました。そもそも大手あるいは準大手の不動産屋が目立った業績を上げるようになったのは、地場の不動産屋がかつての勢いと力を失った裏返しでもあります。かつては中小の地元密着の不動産業者が強かったのです。それだけに、情報が拡散しないよう意図して露出を避けたりもするのです。地元ならではのしがらみや個人的な繋がりによって情報がもたらされる。秘匿性と言う免罪符の元、情報を外に漏らさず、それを自社の強みとして他社との差別化が図れたわけですね。

ただ、そうした地元密着ゆえの強みは、急速に進んだ世の中の変化と共に色褪せ、生き残るための変化を強いられる事となりました。少し乱暴な見方になるかもしれませんが、「貸してやるんだ」「売ってやるんだ」という上から目線の態度を改めざるを得ず、借り手や買い手の満足こそが営業を持続するための大前提なのだと気づくにいたったわけです。

バルブ崩壊後

バブル崩壊による景気後退によって経済が冷え込むと、当然不動産業界にも厳しい荒波が押し寄せました。不動産が動かない、売り上げが上がらないとなり、淘汰される不動産屋が増えたのです。もちろん、バブル崩壊のばばを引いた業者もありました。いつまでも上がり続けた不動産が突如下がり始めた訳です。借金してまで買ったのは、その後価格が上がった所で売却益を得るためだったのに、下がり始めて時期を逃してしまえばゲームオーバー。借金が膨らみついには倒産してしまいます。しかし、相対的に見れば、徐々に狭まる市場規模あるいは急速に起こる業態の変化に対応できず、生存競争に勝ち残れなかった業者の方が多かったように思います。景気が良くなりかけたところでリーマンショックが起こったのも大きかったですね。低空飛行を続ける経済のもと、業者間の競争が厳しさを増し、不動産業界も再編を迫られたのです。

インターネットの登場

そんなこんなで、不動産業者をとりまく環境は徐々に変わっていき、それがインターネットの登場によって一気に加速したというのが私の印象です。今まで何年もかけてゆっくり変わってきたのが、インターネット普及後は一年後二年後には大きな変化が訪れる。下手すると数か月単位で大きく変化するんですから大変です。こうした変化にいち早く対応できたのは多くの人材を抱える大手不動産業者でした。変化に対応できず、依然としてアナログな活動を続ければ、いずれ行き詰ってしまうのも仕方のない事です。中小の不動産業者は袋小路に迷い込んでしまいます。ますます業績を伸ばす大企業、尻窄みとなる街の不動産屋、そんな構造がくっきりと浮かんでいったのです。

不動産業界の推移

こうしてたくさんの不動産屋が店をたたむ中、不動産業者の数も徐々に減っていきました(ただし、平成26年から3年連続増加しています)。そして、減ったのはここまで書いてきましたように主に中小の不動産業者だったのです。大手はそうした中でも好調を維持しています。

実際、不動産屋の件数は需要に比べて少し多いようにも感じます。ただ、古い所はとことん古いかわりに、新しく立ち上げた会社が数年後にはなくなっているケースが多いようです。つまり、不動産業者数の増減は比較的創業年数の短い所で起こっているという事です。

どんな業種でも言える事ですが、できるならばいざと言う時になんでも相談できるところと付き合いたいものです。ところが、不動産取引をしたあと、その会社がなくなってしまえば、いったいどこに不動産の相談をしたらいいでしょう。そうした時に不動産屋を選ぶ基準の一つとして不動産免許の番号をチェックするというのがあります。不動産免許を見ればだいたい何年ぐらいやっているのかがわかるのです。詳しくは後述しますが、長年やっているというのは何年後にふと足を運んでもそこでまだ営業を続けているという一つの保証にはなりますよね。もちろん、社歴に胡坐をかいて顧客満足度を度外視しているようではとても信頼できませんが。

よりオープンに、より誠実に

不動産は秘匿性が高い面があると述べました。例えば不動産の売却を考えていても、ご近所さんには知られたくないという方は多いのです。そうした事も相まって、不動産業者は物件情報をやたらと露出しないで処理しようという状況にしばしば立たされます。これは、クライアントたる売主さんの希望にそう形での活動ですからなんら責められるべき点はありません。ただ一部の限られた関係者だけの間で取引が完結してしまう事の帰結として、もっと高く売れたかもしれないという期待可能性は諦めないといけないでしょうね。

身内で処理する事に(ある程度)慣れてしまっている世界の中では、秘匿する必要のないものまで隠そうとしてしまうものです。それは不動産業界特有の「成功報酬」という性質によっても助長されます。間に入る業者が少ないほど、自社の売り上げが上がるならば、広く露出して「分かれ」となるよりも、「両手」にした方がいいと考えるのです。

ここでちょっと用語解説を致します。とある土地の売買についての例です。

土地の売主を甲さん、買主を乙さんとして価格1000万円の売買契約が締結され、無事決済したとします。
売主甲さんはA不動産に売却を依頼し、乙さんはB不動産に土地探しを依頼していました。

この場合A不動産は甲さんより388,800円の報酬を受け取り、
B不動産は乙さんより同じく388,800円の報酬を受け取る事ができます。これが「分かれ」です。売主・売主側不動産業者、買主・買主側不動産業者の4者が関わります。
(不動産の報酬は価格×3%+60,000と消費税、これを上限として受け取る事ができます)

ここで、A不動産はこの情報を外部にはもらさずに(あるいは預かったら間髪入れずに)、乙さんという買主を見つけていた場合、甲さん・乙さん双方からそれぞれ388,800円を受け取る事ができます。これを「両手」と呼びます。売主・買主。不動産業者3者しか関わりません。

売主さんが秘密裏に売却してほしいと希望する場合を除いたなら、物件を一社が売却しようと試みるより、あらゆる不動産業者が閲覧可能で・情報に触れる事の出来る※レインズに登録した方がより多くの購入希望者さんの目に留まるわけですから、有利となります。でも、そうすると「分かれ」となり不動産業者的には収益が減る。

不動産価格決定のメカニズムはとても複雑です。第一には市場での評価が大きいのですが、それ以外にも公示価格や立地条件、関係法規等々、様々な要素が影響します。ただし、動機の強い買主が現れれば、話は変わります。どうしてもその物件が欲しいという強い想いがあれば、その物件は世の中に一つしかないのですから、高かろうが買うわけです。そうしたケースが頻繁にあるわけではありませんが、ある事は確かなのです。

手狭だと思っていたところに、隣地が売り出されたとか、
実家のそばで探していたところ、なかなか見つからずようやく物件を見つけたなどの場合です。

ですから、売り手側に特段の事情がない限りは、売主さんの利益を最優先して、露出を増やした方が良いのです。会社の利益が売主さんの利益を上回る事は本来あってはならないのですが、まだまだそういう所のある世界なんですよね、この不動産業界。これは中小に限らず、大手さんも含めてのお話です。

よりオープンに、誠実にそしてお客様目線で行動していかなければ、不動産業界に明るい未来はないと思います。

※レインズとは不動産流通標準情報システム「Real Estate Information Network System」の略称の事です。各不動産屋が情報を共有し、相互にお客さんを紹介し合います。レインズに登録した瞬間から、各不動産業者がその情報を入手でき、一気に露出が高まります。売買において、専任媒介・専属専任媒介では登録義務があります。

不動産業務

不動産の業務は大きく「賃貸」「売買」に分かれます。ですから不動産業者に関しても「賃貸」をメインにしているのか、「売買」をメインにしているのか確認が必要です。賃貸も売買も両方やっているところもありますがどちらかに特化しているか、どちらかに比重を置いて営業しているところが東京では多いです。地方はどうなんでしょうね。いずれにせよ、電話帳やインターネットで見つけた不動産屋に電話をしても「うちは賃貸なので」とか反対に「うちは売買専門だから」という返答がかえってくる事があります。極論を言えば、賃貸専門だろうと売買専門だろうと探そうと思えばどちらでも探せます。ただ、やはり得意・不得意はありますし、持っている情報量も違ったりしますので、それぞれどちら寄りなのかがわかるにこしたことはありません。

賃貸業務

賃貸業はさらに「賃貸仲介」と「管理」に分かれます。不動産業者がオーナーさんから物件を一括で借り上げそれを転貸する「サブリース」という業務もありますが、町の不動産屋である私には縁がなく、ここでは取り上げません。仲介メインの不動産屋もあれば、管理メインの不動産屋もあります。ただ、一般的に地場で強い不動産屋は仲介も管理も行っている所が多いです。

賃貸仲介

賃貸だとそれぞれの会社で情報量に差が出やすいのが一つの特徴です。賃貸ではアパートやマンションのオーナーが空き室の募集を不動産屋に依頼します。今でこそ幾つもの不動産屋に依頼するケースが増えましたが、それでも多くのオーナーさんが一社にまかせっきりという事が多いのです。特に年配のオーナーさんだと古くからつきあいのある不動産屋一筋という方が多いのが実情です。賃貸ではレインズへの登録義務がありません。ここ、重要です。不動産業者にとっては他社にない情報を自社だけ持っているというのは相当な強みです。何故なら賃貸をメインとする不動産屋にとっての商品は不動産の部屋であり、より具体的には空室情報だからです。そうした強みを簡単には手放しません。

売買では一般媒介以外ではレインズへの登録義務があるため、各社そんなに情報量の違いはありません(建前上は)。ところが、賃貸だと基本レインズに登録しないか、いつまでも決まらない時だけレインズに登録するなどを方針としている不動産屋が案外多いです。すると、ある物件はA社のみが扱っていて、また別の物件はB社のみが扱っていて、それぞれ直接問い合わせしない限り知る機会がないという状況が生まれます。

不動産業界では、オーナーさんから直接空き部屋募集を依頼される業者を「元付け(もとづけ)」あるいは「物元(ぶつもと)」と呼び、入居希望者を紹介する業者を「客付け」と呼びます。情報量が多いのは一般に元付け業者という事になります。

それゆえ、賃貸をお探しの方はインターネットで幾つかのサイトを見比べます。そしてそれだけでなく、駅周辺の不動産屋業者をはしごした方が良いとも言えます。賃貸物件の場合には、際立って耳寄りな情報、とんでもなく掘り出し物というのはあまりありませんので、周辺の不動産屋全部を制覇する必要はないものの、一社だけでは手に入らなかった情報が入る可能性があるのです。特に条件が厳しい場合には、ある程度足で稼ぐ必要もあろうかと思います。

空室率が高まる現在、空室にあえぐオーナーさんからの圧力によってレインズ登録に踏み切る事もあるようですが、繁忙期と呼ばれる言うなれば引っ越しシーズンだと、露出しなくとも決まるだろうとやはり登録しないような雰囲気はありますが・・・。

管理

家賃の振込確認から、営繕まで、集合住宅の管理を行います。前述した元付けは管理会社である場合が多いのですが、元付け=管理会社というわけではありません。管理自体はオーナーさん自らが行い、募集だけ不動産業者に依頼するケースもわりとあります。当然仲介業者として空室の募集を行ったり、契約や更新も行います。

最近は家賃保証をする管理会社も増えましたので、そうした会社だと積極的に露出する傾向にあります。なぜなら、空室が増えれば自社の負担が増えるからです。

売買業務

売買も幾つかに分類できます。「売買仲介」「建売り」の大きく二つ。その他不動産信託などもありますが、馴染みがないのでここでは触れません。

売買仲介

不動産の売買契約を媒介する業務です。不動産売却を検討している人から依頼を受け売り出しをしたり、不動産購入を考えている人に物件を紹介し、契約・決済への段取りを整え、仲介手数料をもらいます。土地・マンション・戸建てについて、同じように見えても内情は少し込み入ってます。

例えば、新築マンションではデベロッパーが企画・販売・契約まで全て取り仕切る事がほとんどで、町の不動産屋が関わる事はそれほどありません。あるとすれば、不動産業者が販売代理を行う場合です。

中古マンションは売主が個人の為、大手だけでなく、地場の中小の不動産業者も関わってきます。同じマンションでも、新築と中古で販売窓口が変わるというのが面白いですよね。これは一戸建てでも幾分見られる現象です。

あくまで東京エリアのお話になりますが、中古一戸建ての場合その大部分が幾つかの大手不動産業者が専任ないし専属専任で売り出しをしています。レインズで中古戸建を調べると、中小の不動産業者が登録しているのはごくわずかで、大部分が有名どころの登録情報となります。売る側としては名の知られた有名企業の方が安心できるからでしょうか。

その点新築一戸建ての場合は、どちらかと言うと中小の不動産業者の方が活発に販売活動を行っています。その代表例が「現地販売会」ですよね。新築一戸建ての現地にたなびくのぼりは、大手不動産業者より、地場の不動産業者の方が圧倒的に多いです。これは、売り手が業者であるためなのでしょう。

中古戸建だと個人対不動産業者という関わりになりますが、新築一戸建ての場合は業者対業者という、言わばプロ同士のやりとりとなるため、シビアです。売主が不動産業に精通しているのですから、例え開発当初に専任で売り出しを開始しても、成果が出なければあっという間にレインズ登録します。

はい、自社でレインズ登録できるのですから、あっという間に露出するという事ですね。これが個人売主の場合だと、レインズに登録するかどうかは依頼した不動産業者次第ですので、露出が抑えられる可能性もあります。

専任媒介あるいは専属専任媒介ならばレインズ登録が義務じゃないか!と思われるかもしれませんが、以前は登録してすぐに削除するというような手法が見られました。レインズに登録するとその証明書が発行されるわけですが、それを印字した後はすぐに消してしまうという・・・制度の趣旨を完全に無視したやり方が見られたわけです。証明書を渡されれば、依頼主も安心しますし、まさかすぐに削除されてしまっているなどとは思いもよらないでしょうから。

今はそれが問題視されたため、今度はまた違う方法で、なんとか両手にしようとする試みもあるんですがね・・。
レインズ登録直後に物件の問い合わせをすると「今お話が入ってます」とやんわり断られる。そんな早く話が入るかい!と突っ込みたくなりますが、その後一週間たっても、二週間たっても相変わらずレインズには登録されているものの、再度問い合わせるとやはりまたお話が入っていると断られるわけです。

これがいわゆる「囲い込み」というやつで、中小の不動産業者にとっては妨害行為ですし、売却依頼者に対してはある種の加害行為ともとれるんですが、未だにそうした体質を持っている会社があるのが困った事です。しかも、そうした囲い込みを行っているのが、有名どころの大会社さんときたら、売却希望者さん達はいったいどこを信用したらいいのかわからなくなってしまいます。

もし自分が囲い込みを受けているとかもしれないと、不安に思ったら、他の不動産業者にも一度相談した方がよいかと思われます。売りに出したのに全然反響がないとか、めったに案内が入らない時は要注意ですよ!

不動産仲介をメインとする会社の中には「業販」と言って、エンド顧客相手ではなく、次項の建売業者や再販業者、そして収益物件の買取専門業者などの業者のみを取引相手として営業活動する形態もあります。業販では何億・何十億と言う不動産を取り扱う事から、年に何件か決めればよいという風で、「ひと山当てれば」的な要素があります。

建売り・再販

不動産を商品として手を加え売却する事で営業利益を獲得します。建売業者は土地を仕入れ、そこに建物を建て、新築一戸建てとして売り出します。土地が大きければ開発許可をとり、宅地造成をするため、ある程度の期間と費用がかかります。不動産を仕入れる際は自らも買主となり、不動産を買い取ります。資金力のある不動産業者が買主となるため、短期で現金化を図れるというメリットがある反面、営業活動として土地を購入するため、相場より低い金額が提示されるのが通常です。資金調達を急いでいるような場合にはこうした「買取り」を利用するという手もあります。

再販というのは、中古物件を業者が買取り、リフォームやリノベーションを行って付加価値を加え、売り出す業態です。ここでも、不動産業者が買取りを行う場合には相場よりも何割か安くなります。そこに取得費用やらリフォーム費用、そして利益を乗せて市場に売り出すわけです。現金化が早いというメリットと、相場以下での売却と言うデメリットがある点、急な資金需要がある場合には有効な手段となる点は土地の場合と同じです。

リフォームとリノベーションは似ていますが多少概念が異なります。リフォームは機能を復旧させる建築工事であるのに対して、リノベーションは今までと異なる機能を付け加えたり、改善するような建築工事です。例えばDKと隣接する和室を改良して、LDKへと間取りを変更させるのはリノベーションです。

不動産業者の免許番号

不動産は免許制度をとっております。免許の期間は5年間。新規立ち上げをした時点が(1)、5年後更新すると(2)という風に段々数字が大きくなっていきます。つまり免許番号(1)の会社より(3)の会社の方が古くから不動産業を営んでいるという事が一目瞭然なのです。平成8年に不動産免許の有効期間が3年から5年に延長しましたので、免許番号が古い老舗不動産業者だと、実際に聞いてみないと創業何年なのかわかりませんが、(5)くらいまでの会社なら免許番号×5年未満の会社だと思えばいいでしょう。

不動産業者は店内にこうした免許を掲示する義務を負うため、店内の免許番号を確認すれば、おおよその年数がすぐにわかる事になります。免許1なら5年未満、2なら10年未満、3なら15年未満といった具合です。不動産業者の店舗に入ったら、ちらっと免許番号を確認してみると良いでしょう。

不動産屋と仲介手数料

不動産取引における仲介手数料は上限として定められています。ですから、上限を超えて要求してはいけない代わりに、上限以下の報酬でも良いという事でもあります。賃貸と売買とで異なる報酬体系となるので以下事例でご説明します。

賃貸の仲介手数料

賃貸では家賃の金額が手数料となります。

例えば家賃50,000円、共益費3,000円の物件では54,000円が正規手数料となります。つまり家賃一か月分50,000+消費税4,000円が仲介手数料の上限となります。共益費3,000円はこの場合には含まれません。

多摩エリアの賃貸物件だと共益費(管理費)は2,000~3,000円程度という感覚があります。中には共益費無しの物件もあるくらいなのですが、時々5,000円などと少し高めの物件を見かけます。それは、純粋に共益費または管理費がその程度かかってしまうという意味もあるのでしょうが、できるだけ家賃部分を下げて初期費用を抑えようという意図も透けて見えます。

ご存知の通り初期費用は家賃が基準となるもので、契約にあたっては「家賃四つ分」などと表現します。これは家賃×4か月分と日割り分・保険代を含めた金額が契約時に必要と言う事です(四つ分のうち仲介手数料一か月分のみ消費税がプラス)。共益費が3,000円低くなれば、初期費用が12,000円低くなるという事で、入居の際してのハードル少しでも下げる事ができます。

売買の仲介手数料

売買では不動産価格が基準となります。以下をご覧ください。

  1. 不動産価格200万円以下・・・5%+消費税
  2. 不動産価格200万円を超え400万円以下の金額・・・4%+2万円+消費
  3. 不動産価格400万円を超える金額・・・3%+6万円+消費税

以上のように金額に応じてパーセンテージが異なります。上記三つの価格帯での上限が定められ、それ以上の報酬を請求してはいけません。「上限と言う事は、それ以下の報酬で済む場合もあるのか?」と思われるかもしれませんが、現実的には上限の金額を請求されるのが一般的です。多摩エリアですと400万以下の不動産はほとんどありませんので、売買の仲介手数料と言えば「3%+6万円+消費税」と考えて差支えないかと思います。ただ、株式会社いずみホームでは新築一戸建ての大部分と一部の中古物件について仲介手数料無料としておりますので、気になる方はご確認ください!

3%の消費税8%だと 3×0.08=0.24 
6万円の消費税8%だと 6×0.08=0.48万円となるので
3%+0.24%(消費税)で3.24%、6万円+0.48万円で6.48万円となり、
わかりやすく 仲介手数料=3.24%+6.48万円(税込み)と表しています。

以上かなり長文となりました。不動産屋がどんなものなのか少しでも伝わると幸いです。

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