物件購入

新築一戸建てか中古一戸建てかどちらがいいの?

一戸建ての購入を検討されている方は新築にしようか中古にしようか、悩むところです。新築一戸建て、中古一戸建てどちらを選んだらいいのかについて考えてみます。一般に不動産を購入するには動機があるはずです。それはどんな条件を優先するかに反映します。

例えば家族が増えるので今の住まいが手狭になるとか、高齢の親御さんのお世話をするとか、それぞれ「家の事情」というものがある事でしょう。全ての条件を満たしたパーフェクトな物件とめぐり合えるのならそれにこした事はありませんが、それは実在しないまぼろしを追い求めるのに近い事かもしれません。条件に優先順位を付け、その高い幾つかを満たしたよりベターな物件を探すのが現実的です。

希望条件に優先順位をつける

物件を選ぶために希望条件について「絶対に譲れないもの」と「諦めても大丈夫なもの」を分け、優先順位を付けてみましょう。比較的優先順位が高いものとして一般的なのは以下の通りです。

  1. 金額(予算)
  2. 広さ(間取り)
  3. 立地
  4. 安全

1.金額

金額は言い換えれば予算の事です。予算は通常変更しません。というよりもむしろ変更できない場合が多いものです。各人の収入や支出その他もろもろの事情から算出した上限は、越える事はできないわけです。

通常住宅の購入は金融機関からの借り入れで行うものですから、何はともあれ「いくらまでなら借りられるか」が超えられない壁となります。住宅ローンの借入れ限度額こそ予算の上限となり、金額の上限となります。ここで言う金額の上限には不動産の販売価格に諸経費が含まれます。ローンシュミレーションを使ってどれくらい借りられるのかを確認する事もできるのですが、ここの数字を誤ってしまうとその後の全ての行動が無に帰してしまいます。物件探しを始める初期の段階で不動産業者に相談した方が本当はいいのですよね。

不動産は大きさ、立地、仕様(どのようなグレードの建物なのか)などによって価格は様々です。購入できる上限がわかっていれば、それに応じて大きさや、立地などの組み合わせでエリアを絞れます。
通常の買い物であれば「定価」がつけられているので、誰の目にも明らかなのですが、不動産の場合には「定価」は存在しません。あるのは「市場価格」といういかにもわからない相対的な目安だけです。

住宅購入にあたっては相場観が必要とされる理由がそこにあります。「この物件は相場より高い」とか、「おっ、掘り出し物かも・・・」と自分なりに判断できるよう幾つもの物件を見比べつつ、相場観を養ってください。
人気があって需要が高ければ価格は高くなり、人気がイマイチで需要が低ければ安くなります。市場価格とはまさに需要と供給のバランスで決まるのですから、絶対に超えられない予算を常に頭に入れて、物件を選定します。

2、広さ

住む人数が異なれば必要とされる面積や部屋数も変わります。予算という枠のなかから家族構成やライフスタイルによって求められる広さを求めます。大きければその分価格上昇につながるわけですから、必要な広さを確保するために、通勤(通学)場所から少し離れても新築一戸建てを選ぶのか、通勤(通学)場所により近いエリアで中古物件を選ぶのか等判断します。

3、立地

沿線によって不動産価格は異なります。中央線のように人気のある沿線とそれより人気の劣る西武拝島線沿線と、都心への通勤時間がかわらなくても歴然とした差が出ます。同じ沿線、同じ駅にしたって、駅からの距離、利便性などから着実に差が出ます。利便性の高さは不動産価格に影響しますので、より駅に近い物件の方が一般に高額となります。駅に近いは、面積は大きいは、設備も高級だは・・・とあれこれ追い求めるとあっという間に予算オーバーしてしまうかもしれません。新築一戸建てにこだわるのなら、面積や立地面で妥協する事も時に必要です。面積も立地も譲れないとなれば、新築一戸建ては諦め中古にするしかありません。中古に切り替えて探しても、それでも予算オーバーとならば、一回り小さいものにするとか、立地を考え直すなどする他はありません。例えば中央線「立川駅」徒歩圏内で4000万台であったものが、同じくらいの面積でも、西武線「東大和市駅」~「武蔵砂川駅」徒歩圏内のものならば3000万台だったりします。少なくても数百万円、多ければ1000万円前後の違いが出ますので、物件を探している途中で沿線を変える方も結構おられのです。

4、安全

日本は治安のいい国と言われます。それでも場所によっては身の危険を感じるようなエリアもあります。夜道が暗ければ女性やお子さんの一人歩きは心配です。あるいは氾濫しやすい小川があったら、大雨で床上・床下浸水してしまうかもしれません。車の往来、近隣の施設等に注意を払い、安心して暮らせる住いを探したいものです。

利便性を優先するなら中古が有利?

もし新築と中古のどちらの物件数が多いのか比べたならば、駅近の利便性の良い箇所では中古の方が一般的には多いでしょう。立地の良い場所は当然人が集まりやすいので、その分需要は高くなります。そうした好立地に何も建っていない可能性は低く、すでにビルやマンション、一戸建てが建っている事でしょう。

駅徒歩10分圏内のエリアに空き地や畑などを見かける事があるでしょうか?あるにはあるかもしれませんが、駅から離れたエリアよりも少ないことは確かです。そうなると新築分譲住宅が売り出されるのは、古い家を取り壊す場合などに限られます。まれに、駅に近いエリアの空き地や工場などが取り壊されて比較的大規模な分譲開発が言行われる事もありますが、1棟~2棟くらいの小規模分譲がほとんどです。

不動産は代替性の低いもので、「まったく同じ不動産はない」とまで言われます。だかこそ「不動産は縁もの」と言われるのであって、実家に近くて「まさにうってつけの立地」と思われるようなものに出会ったとしても、それを逃してしまうと恐らく同じようなものにはめぐり合えません。

不動産の供給は無限ではありませんから、立地重視で探す場合には、新築一戸建て希望であっても中古戸建ても視野に入れないとかなり苦労してしまうでしょう。ただでさえ狭い選択肢を一層狭めてしまえば見つかるものも見つかりません。ですから立地優先で探すのなら新築・中古両方で探すのが無難ですね。

  • 親御さんの介護が必要となった
  • お子さんの通う学区内で探したい
  • 夫婦ともに通勤しやすく土地勘もある

上記のようなエリア重視のご希望を持つ方は選択肢を広げる意味で、新築・中古どちらでもいいというスタンスで探すといいでしょう。

安全面では新築に軍配

新築一戸建てと中古戸建てを比べた場合、一般的には新築一戸建ての方が耐震性などに優れています。
どうしてかと言うと、建てられた時の基準が昔と今とでは全然違うからです。建築物は建築基準法に基づいて建てられるのですが、その建築基準法は何年かおきに改正されつつ今に至ります。大きな地震などがあった時に、それに対応するような形で改正されてきたわけですね。基準がよりゆるい時に建てられた家と、基準がより厳しい時に建てられた家とどちらが安心ですか?普通はより厳しい基準をクリアした方が安心できますよね。より厳しい基準に基づいて建築する方が一般にはより高コストとなります。採算や費用を考えれば基準を大きく上回るような高性能な建物は建てにくいでしょう。そうなると建築する側では基準をなんとかクリアすればいいだろうという発想も生まれます。

建築基準法は過去いくつかの大きな改正があって、そうした変遷については「大きな地震が来たらどうしよう?安心するためにやっておくべき5つのチェック。」を確認してもらうとして、従来より建物の耐久性などについて確実に高い性能基準を設定するようになりました。

かつては布基礎と呼ばれる部分的な基礎が主流だった時期があります。けれども今はベタ基礎というより地震に強い基礎が義務付けられています。また、地盤調査も他の法制度によって義務付けられ、新築一戸建ての購入者がより保護されるような仕組みが出来上がりました。

売主の瑕疵担保責任

「住宅の構造耐力上主要な部分や雨水の浸入を防止する部分の瑕疵に起因する損害が生じた場合」
に住宅事業社等が負う責任の事。売主の瑕疵担保責任を従来の2年から10年に延ばし、その間、万一その事業者が倒産しても補償が受けれるよう供託をするか、瑕疵担保責任保険に加入することが義務付けられました。

「住宅の品質確保の促進等に関する法律」の施行によって、軟弱地盤で家が傾いた場合でも基礎の欠陥として扱われることになったため、今では全ての一戸建て住宅でなんらかの地盤調査が行われ、地盤についても瑕疵担保責任保険等によって建築後10年間保証されることになったのです。

一戸建てを買う場合の一つの目安として平成12年4月1日という日付を覚えておいてください。この日以降締結された新築住宅の取得契約(請負/売買)には、この瑕疵担保責任が適用されます。

地盤調査が義務化され、ベタ基礎が当たり前になった今と、地盤調査が行われたかどうかわからず、不動沈下が起こりやすい布基礎などで建てられた昔では、それだけとっても耐震性能は違ってきます。

売主の瑕疵担保責任については「売主の瑕疵担保責任と宅建業者の瑕疵担保責任」に、地盤調査については「スウェーデンでボーリング?地盤調査(じばんちょうさ)の話」をそれぞれ確認してみてください。建築に対する専門知識がない一般の方でも安心して住宅を購入できるような制度が整っています。

フラット35Sを利用できる物件のメリット

フラット35対応物件は35年の長期固定金利を利用できます。このフラット35を利用できる事自体にメリットがあります。フラット35を利用するためには住宅金融支援機構が発行する適合証明書を各金融機関に提出しなければなりません。そしてその適合証明を受けるためには住宅金融支援機構が定める技術基準を満たし、検査を受ければならないのです。ですからフラット35を利用できると言う事自体が一定の基準をクリアし、その検査を受けた事の証明なのです。ではここでフラット35Sの利用できる物件にどんなメリットがあるのかを延べます。フラット35Sはフラット35の技術基準に加えてさらに幾つかの項目について技術基準を設け、それをクリアする必要があります。その項目とは省エネルギー性、耐久性・可変性、耐震性、バリアフリー性であり、新築一戸建てではこれらのうち一つに以上をクリアしていないと利用できません。Aプラン、Bプランの二つがあって、それぞれ若干基準が異なります。Aがより高い性能を求めています。

全てをクリアする必要はないので、フラット35S利用可といえども、省エネなのか、校耐久なのか、高耐震なのか、あるいはバリアフリー性能に優れるのかはわかりませんが、今売り出している新築一戸建て住宅で「耐震等級3」の最高等級を取得しているものが目立ちます。いずれにせよ、上記四つの項目の一つは満たしているので、具体的に何についてクリアしているのかを調べれば、判断材料になると思います。

ちなみに中古一戸建てでも新築一戸建と共通あるいは特有の基準が設けられ、その基準をクリアしていればフラット35Sを利用できます。ただし、新築一戸建てでは売主がそうした基準を熟知した上でそれをクリアできるよう建築している現状があるのに対して、中古物件はすでに出来上がってしまっているので、その基準をクリアしているのかどうかは調査してみなければわかりません。当然調査を受けるのには費用が必要となりますので、購入に際しての判断材料とはなりにくいでしょう。

中古一戸建てと新築一戸建ての価格差

ほぼ同じ面積、隣接する中古一戸建てと新築一戸建て(設備、接道などの条件もほぼ同じ)が同時期に売り出されていたとしたら、一般的には中古一戸建ての方が安くなります。けれども両者の価格差はここ最近大分縮まりました。今の新築一戸建ては以前よりはるかに安くなりました。これは全国共通とは限りませんので、少なくとも東京都、もっと絞って立川、国立、国分寺、東大和、小平など弊社で取り扱うエリアに限定しておきます。何しろ知らないエリアの事まで決め付けるわけにはいきませんので。

原因の一つはパワービルダーと呼ばれる建売業者の存在です。彼らは次々と家を建て、回転良く売りさばいて行きます。規模が大きいため建築費を抑えられますし、回転をよくするために頻繁に値下げして行きます。そうなると売り出し当初より5~600万円くらい下がる事はざらです。時には1000万円以上価格を下げる事もあります。誤解をされると困るので申し上げると、全ての建売業者がこのように大幅な値下げを行うわけではありません。下げても100万円~300万円くらいがいっぱい、あとは売れ残って赤字覚悟で損切りするような時でなければなかなか値下げはしません。でもパワービルダーの影響は確実に浸透し、全体的にお手ごろ価格の物件が多くなっている事は確かです。

こうした状況になる以前には中小の工務店や建売業者がこじんまりと建売分譲していたケースが今より多かったわけです。あるいは土地を買って注文住宅を建てるケースも多かったはずです。今と比べると高かったものですから、それを売るとなるとどうしても高めに値付けされます。相対的に高い中古戸建てと安くなった新築戸建ての価格差がそれほど開かないのはこうしたわけです。

その価格差と性能の差をどうとらえるかです。中古なら建築年数分確実に劣化していますし、今のような厳しい基準で建てられていません。対して、より厳しい建築基準法と10年もの売主の瑕疵担保責任及びそれを補完するために他の機関からの検査を受ける事を義務付けられた新築。さらにフラット35S対応でより高い性能を証明された住宅、住宅性能表示制度を利用し、優れた性能を持つと評価された住宅、長期優良住宅として100年の家を目指す住宅などと比べて、その価格差が本当にメリットとなるのでしょうか。

正直立地に相当なこだわりがあるなどの事情がなければ、私は新築一戸建てをおススメします。中古戸建ては当たりを引くか、はずれを引くかは運次第。なんとなれば自費で調査して初めて住宅の性能について確証が得られます。200万~300万程度の価格差なら迷わず新築一戸建て。500万~600万程度でも場合によっては新築一戸建てを薦めるかもしれません。35年の住宅ローンで考えて、100万円の価格差は月々の返済金額に換算してざっくり3000円程度です。と言う事は2500万円の中古と3000万円の新築一戸建てを迷った場合に、その誤差は月々15,000円くらいという事です。15,000円、なんとか調整できないものかと思いませんか?もちろんローンを組めるのかどうかの問題がありますが、組めるのならちょっと何かを我慢したりして新築を買うのも全然ありです。

新築なら最低でも10年は保証付です。そして、その間リフォームが必要という事は恐らくないでしょう。中古だと購入後数年でリフォームが必要となるかもしれません。そこで100万や200万使ってしまうかもしれないですよね。しかも耐久性や耐震性について新築ほどの性能がない可能性がある。ペアガラスも装備されていなかったり、断熱効果もなかったり、24時間換気システムさえ付いていなかったり、床下のぞいたら土が見えたり(ベタ基礎だと土は見えません)・・・もろもろ見劣りする可能性高いと思うんですよね。なので、800万円前後ないしそれ以上の価格差がない限り、よく検討してみてはいかがでしょうか。

 

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