物件購入

長期優良住宅、100年の住宅を目指して

平成21年(2009年)6月に施行された「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」によって定められたものです。長期間の使用に耐えられる一定の住宅性能と維持管理の計画について一定の基準を満たすと長期優良住宅と認定され、ローン減税やその他の税制優遇措置を受ける事ができます。また長期固定金利フラット35S金利Aプランにおける技術基準「耐久性・可変性」をクリアしているものとして、その利用が可能となります。

100年の住宅を目指して長期にわたり、世代を超えて住み続ける、あるいは住み継がれる家であるために、以下の基準をクリアしなければなりません。

劣化対策

構造や骨組みのしっかりした長く住める家。構造躯体が100年程度の期間、使用できることとされています。劣化対策等級3。床下・小屋裏点検口。床下空間に330mm以上の有効高さを確保。

100年住宅と言えば親から子はもちろんのこと、孫も受け継ぐ事ができる期間です。単に住めると言う事ではなく、より良好な状態を維持したまま受け継がれてこそ本来の100年住宅と言えます。そのために、劣化対策がしっかりとなされる必要があるという事です。日本は木造建築が戸建ての主流とは言え、湿気の多い風土のため建材である木が劣化しやすい環境と言えます。木にとって水は大敵ですから、木が水に接触しない事が大前提、その上で湿気がこもって腐食しないような環境を整える必要があります。

耐震性

極めて稀に発生する地震に対し、継続利用のための改修の容易化を図るため、損傷のレベルの低減を図ること。以下三つのうちいずれかの措置を講ずる事。

  1. 等級2以上とする。
  2. 大規模地震時の地上部分の各階の安全限界変形の高さに対する割合をそれぞれ1/40以下とする(層間変形角を確認)
  3. 免震建築物とする

維持管理・更新の容易性

構造躯体に対して耐用年数が短い内装・設備について維持管理に必要なメンテナンスがしやすい設計。維持管理対策等級3相当。

躯体構造が100年もっても給排水管などはその間補修が必要となるため、維持管理等級3相当という最高等級を要件としています。
・構造躯体等に影響を与えることなく、配管の維持管理を行うことができること
・更新時の工事が軽減される措置が講じられていること

省エネルギー性

暖冷房を想定し、構造躯体の断熱化等によって使用するエネルギーがどれだけ削減できるかを考慮します。従来は建物の外皮性能(外壁・窓など)のみを評価していましたが、現在は外皮性能に加えて設備(暖冷房、換気、給湯、照明設備)の性能や創エネルギー(太陽光発電設備など)を総合的に評価する「一次エネルギー消費量」も評価するようになっております。

温熱環境(断熱等性能等級)

  • 暖房器具に使用するエネルギーの削減のための断熱化等による対策の程度を表示します(等級4〜1)。
  • 等級は、下記のように、省エネルギー基準に基づいて判断します。
    • 等級4:平成28年に制定された基準(通称「28年基準」)に適合する程度のエネルギー削減が得られる対策を講じた住宅
    • 等級3:平成4年に制定された基準(通称「4年基準」)に適合する程度のエネルギー削減を得られる対策を講じた住宅
    • 等級2:昭和55 年に制定された基準(通称「55年基準」)に適合する程度のエネルギー削減を得られる対策を講じた住宅
    • 等級1:その他

エネルギー消費量

  • 住宅で使用する電気、灯油、都市ガスなど(二次エネルギー)を石油、石炭、天然ガスなど(一次エネルギー)に換算してどれくらい消費したかを表すものです。(等級5,4,1)
  • 等級は下記のように省エネルギー基準に基づいて判断します。
  • 等級5:一次エネルギー消費量のより大きな削減のための対策(基準省令に定める建築物のエネルギー消費性能の向上の一層の促進のために誘導すべき基準(その設定の基礎となる基準一次エネルギー消費量が、基準省令第10条第1項の規定により求められたものであるものに限る。)に相当する程度)が講じられている。
  • 等級4:一次エネルギー消費量の大きな削減のための対策(基準省令に定める建築物エネルギー消費性能基準(その設定の基礎となる基準一次エネルギー消費量が、基準省令第5条第1項の規定により求められたものであるものに限る。)に相当する程度)が講じられている。
  • 等級1:その他

居住環境

町並みに配慮。良好な景観の形成その他の地域における居住環境の維持及び向上に配慮されたものであること。世代を超えて住み続けるために必要です。
※各地の所管行政庁が地区計画・景観計画・条例による
まちなみ等の計画・建築協定・景観協定などを定めている場合はそれに従った計画をする必要があります。

住戸面積

良好な居住水準を確保するために必要な基準規模を有すること。つまり、家族構成やライフスタイルの変化に柔軟に対応できるよう、必要な広さが確保されていること。75m2以上(2人世帯の一般型誘導居住面積水準)。
*少なくとも1の階の床面積が40m2以上
・共同住宅のでは55㎡以上
☆地域の実情に応じて引上げ、引下げを可能とする。ただし、55㎡を下限とする。

維持保全計画

建築時から将来を見据えて、定期的な点検・補修等に関する計画が策定されていること。

維持保全計画に記載すべき項目

・構造耐力上主要な部分
・水の浸入を防止する部分
・給水・排水の設備
について、

1、点検の時期・内容を定めること。
2、少なくとも10年ごとに点検を実施すること。
3、地震時及び台風時に臨時点検を実施すること。

可変性

居住者のライフスタイルの変化等に応じて間取りの変更が可能な措置が講じられていること(共同住宅のみの基準)*戸建て住宅への適用なし

バリアフリー性

将来のバリアフリー改修に対応できるよう共用廊下等に必要なスペースが確保されていること(共同住宅のみの基準)高齢者対策等級(共用部分)の1~5等級の等級3に相当
*戸建て住宅への適用なし

住まいの履歴書の整備

長期優良住宅に認定された住宅はその建築及び維持保全の状況に関する記録を作成し、これを保存しなければならない。電子データ等による作成・保存も可。

  • 長期優良住宅認定申請書および添付図書
  • 意匠関係図書(平面図、立面図、矩形図 等)
  • 構造関係図書(各種伏図、壁量計算書、N値計算書、接合金物リスト 等)
  • 仕様関係図書・設備関係図書・設備機器関係図書 等

上記条件を満たした住宅は着工前に所轄行政庁に申請を行い認定を受けます。

長期優良住宅のメリット

長期優良住宅については以下の税制上の優遇を受ける事が出来るなどメリットがあります。

住宅ローン減税(平成26年4月1日~平成33年12月31日)

控除対象限度額5,000万円、控除率1%、10年間で最大500万円までの控除を受けられます。所得税から控除しきれない場合には、翌年度の住民税から控除を受けることができます。(一般住宅では控除対象額4,000万円、控除率1%、10年間で最大400万円までの控除)。

住宅ローン控除額=住宅ローン年末残高×控除率(1%)

各年のローン残高の1%の額が年間最大50万円、10年で最大500万円を上限として控除されるわけですが、それらの額が戻ってくるわけではなく、あくまでも、その年に納めるべき税額の範囲内で控除されるということになります。ですから、上記計算式で控除額が30万円である場合、戻ってくるのはあくまで30万円という事になります。残りの20万円分は翌年の住民税から消費税率に応じて消費税5%当時のもので最大9.75万円/年まで、消費税8%に変更以後で最大13.65万円/年までの控除を受ける事ができます。

投資型減税(平成26年4月1日~平成33年12月31日)

ローンを利用せずに、自己資金のみで取得する場合、住宅ローン減税は利用できません。そこで、耐久性や省エネルギー性に優れた住宅の場合には、自己資金のみで取得する場合にも所得税が控除される制度として、投資型減税制度があります。長期優良住宅にするための標準的な性能強化費用相当額(最大で650万円)の10%相当額(最大65万円まで)がその年の所得税から控除されます。控除しきれない場合翌年分の所得税から控除されます。住宅ローン減税と塀用不可。

住宅ローン減税と異なり1回だけしか利用できない点にご注意ください。長期優良住宅に加えて、新たに所管行政庁の認定を受けた低炭素住宅が対象になります。

固定資産税の軽減(平成30年3月31日までに取得)

長期優良住宅の場合、戸建てで当初5年間税額1/2(一般住宅では当初3年間税額1/2)、マンションで当初7年間税額1/2(一般では当初5年間税額1/2)となります。

要件

  • 長期優良住宅の認定通知書を取得していること
  • 平成30年3月31日までの間に新築した住宅
  • 居住部分の床面積が当該家屋の床面積の2分の1以上である住宅
  • 住宅部分の床面積が50㎡以上280㎡以下であること(一戸建て以外の賃貸住宅の場合は40㎡以上)

※1戸あたり120㎡相当分までが限度となります

不動産取得税の特例(平成30年3月31日まで)

課税標準から1,300万円控除し、軽減税率3%で算出
(一般住宅では課税標準から1,200万円控除し、3%で算出)

要件

  • 都道府県の定めるところにより申告をすること
  • 床面積が50㎡以上240㎡以下であること
  • 長期優良住宅の認定通知書を取得していること

登録免許税(平成30年3月31までの取得)

所有権保存登記:軽減税率0.1%(一般住宅では軽減税率0.15%)
抵当権設定登記:軽減税率戸建て0.2%、マンション0.1%(一般住宅では0.3%)

フラット50の利用

長期優良住宅の認定を受けた住宅について、償還期間の上限を50年間とする制度です。100年もつ家ですから何代かにわたって受け継がれるという事で50年のローンでもおかしくありませんね。

フラット35S利用による金利優遇

フラット35S(金利Aプラン)を利用できます。詳細については「【フラット35】Sとは」をご参照ください。

【フラット35】の借入金利を当初10年間 年0.3%引き下げます。ただし、平成29年10月1日以降受付の物については年0.25%の引き下げとなります。

  • 平成29年9月30日以前の申込受付分・・・当初10年間 年▲0.3%

  • 平成29年10月1日以後の申込受付分・・・当初10年間 年▲0.25%

長期優良住宅のデメリット

長期優良住宅のデメリットはなんでしょうか。

申請に時間とコストがかかる

認定を受けるための手続きに時間がかかります。設計・打ち合わせ、申請期間にもよりますが、数週間から1ケ月以上の期間が余分にかかることがあります。また、期優良住宅の認定を受けるために費用がかかります。
長期優良住宅を「売り」にしているメーカーの場合にはすでに認定をうけているためこうしたデメリットはなくなりますね。

建築コスト増

認定を受けるための基準は一般住宅よりも高い性能を要求するわけですからその分建築コストがかかる可能性があります。

完成後にランニングコストがかかる

長期優良住宅では、認定を維持する上で定期的な点検が必要となるため、一般的な住宅と比べて品質保持のためのランニングコストが高くなってしまう可能性があります。少なくとも10年ごとに点検を行う必要があるので、建物にとっては良いのですが、家計には響いてしまいます。

上へ戻る